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2006年6月21日 (水)

近藤芳美先生、逝去

近藤芳美先生がお亡くなりになった。享年93歳。

寂しい空虚が拡がる。

はじめての東京歌会のこと、よく覚えている。歌とは何か、詩とはなにか、その根っこを教わったのである。

近藤先生の思い出をみんなと語りたい。

写真は、2003年1月12日、「未来」の新年会のときのもの。 「老人代表でして」と、スピーチに立った近藤芳美先生。会場を沸かせた。「ぼくはね、今年九十になるんですよ。九十まで生きるとは思わなかったんですがね」と続ける。
  「ついでに言うと、九十まで短歌をつくるとは思わなかった」と先生。一瞬、街路樹の葉がさらさら鳴った気がした。一生の表現として短歌を選んだ思いが「ついでに」と、さりげなく語られた。それが胸に沁みたのである。「どうして長いこと短歌を作ってきたか。やはりいい先輩に恵まれたことですよ」と先生は微笑む。その先輩に、斎藤茂吉の名前が挙げられると、めまいがした。

  金屏風の前に、杖をついて直立する先生の姿は強い印象を残した。入会したばかりの盛田志保子は「がつんとショックでした」と、深夜たかぶった様子でメールを寄こした。

Photo_1

先生が大きな未来の会に姿をお見せになったのは、これが最後だった。

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コメント

あの年の新年歌会の懇親会は、
加藤さんと並んで立って、話を聞いていたのでしたね。

近藤先生の話を聞きながら、
いつになくじーんとして、粛然とした気分になりました。

若いときの岡井先生の「殴打事件」の話も出て、
そのよこで、岡井先生が直立しながら、
神妙な顔をして立っていたことが印象的でした。

歌における先達と、後輩の厳粛な縮図を見るようで。

私も、ここ数日、呆然としています。

投稿: 大辻隆弘 | 2006年6月30日 (金) 01時27分

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