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2006年1月23日 (月)

「短歌研究」作品季評

「短歌研究」2006年2月号の「作品季評」に、「夏、いたるところに」(「短歌」2005年9月号)が取り上げられた。有り難いことである。大きな指針をいただいた思いである。

 丸めたらかたつむりにもなるだろうきみの手紙の意地っぱり、ちっ

・こういう若者っぽい歌が随分多かったけれども、彼も四十代半ばに入ってきてるとすれば、こういう表現は少しひっこめた方がいいんじゃないかな(前川佐重郎さん)

 夏の死の一行のためわたくしは凍った音符を器に鳴らす

・一行の詩としても非常にすっと入ってくる。加藤君らしい感性がよく出ていて、オノマトペを使った歌よりも、こういう歌に彼のよさがあると思った(前川佐重郎さん)

 詩集から付箋をはがす明け方のその一枚の蜻蛉の羽

・こういうセンチメンタルな洒落た表現が、この人に合うんだよね。女性的ともいえる繊細な美意識がちらっとでるんだ(佐佐木幸綱さん)

 クーラーの水のこぼれるろろろろと少女の舌はようしゃなかった

・官能的なところを幼児っぽく出すんですね(佐伯裕子さん)

 りんしゃんとん真夏の夜のあんずあめひかるところにあなたはいない

 うなぞこの潜水艦のスクリューに近寄る無数の顔面がある

 いんいちがいちいんにがに陰惨な果実の箱はバスの座席に

 絵葉書は空の方から燃えてゆき真昼の軍靴六足と猫

 

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投稿: 浜口 久 | 2011年11月 4日 (金) 08時46分

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