『雨の日の回顧展』
第七歌集『雨の日の回顧展』、5月7日刊行です。
☆
よろこびは即興にまたかなしみは細心に描くひとの心は
弟は鏡の裏の錆をいうそれはわたしのとおい砂浜
獏の腹裂くゆめをみたあかときは洪水のようなわたくしである
破裂する前の頭にみちている車輌はたまらない明るさだ
デジタルは空洞ばかりの街だろうとっぷり撓む水銀のたま
☆
お申し込みは、短歌研究社へお願いいたします。
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第七歌集『雨の日の回顧展』、5月7日刊行です。
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よろこびは即興にまたかなしみは細心に描くひとの心は
弟は鏡の裏の錆をいうそれはわたしのとおい砂浜
獏の腹裂くゆめをみたあかときは洪水のようなわたくしである
破裂する前の頭にみちている車輌はたまらない明るさだ
デジタルは空洞ばかりの街だろうとっぷり撓む水銀のたま
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お申し込みは、短歌研究社へお願いいたします。
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25日(金)から京都入り。
今回の京都歌会会場は、渉成園。
主宰は、三枝昂之さん。
メンバーは、春日いづみさん、和嶋勝利さん、佐藤弓生さん、平岡ゆいさん、加藤である。
前夜、よく飲んだ。三枝さんと率直な話ができたことが収穫。
春日さん、平岡さんは初対面。春日さんは真木子さんの娘さん。
平岡さんは「弦」所属。若いがしっかりした方だ。
和嶋さんは、三枝門下の俊英。さすがに批評は冴えている。
弓生さんは、唐津以来のライバル。
歌会1部のテーマは、「京都の通り」
夜明けなどないかのように遊ぶ子のあねさんろっかくしあやぶったか
5点入り、弓生さんに次ぎ2位だった。
この歌、票が入らないんじゃないかと思った。
下句のわらべ歌は、歌会参加者は了解済みという予想はあったが、上句のニュアンスが伝わるか、疑問だった。
さすがに、三枝さん、和嶋さんの批評は的確。
わらべ歌のある種の残酷さ、無気味さにも言及してくれた。
自分としては、荒んだ少年のイメージがあったが、それも伝わったようだ。
1部は、司会も担当したが、こちらは、まだまだという感じであった。
歌会2部の題は、「新しい」または「水」
投稿者(視聴者)と同じ題というのは、プロデューサーの計らいだろう。
これは、ほんとの即詠で、昼休みにつくった。
岡井先生が出した「新しい」に、ぴんと来て、これでいこうと決めていた。
まあ、できたと感じたが、もっといい歌が出来るかもしれないと思った。でも、一首できてしまうと、なかなかつくれないのが現実。
弁当が目の前にあるので、思考がとまってしまった。
薄闇に響きがあれば新しいノブのつらなる廊下をあゆむ
抽象的な感覚から、現実のイメージへの転換があるだろう。
初句は「夢の底に」という案もあった。
また「かなしみに」も検討。
京都の街の雰囲気を出すために「ノブ」は、「花」や「枝」も考慮した。
こちらは7点入って1位。2位は弓生さん。死闘は続く…。
☆
三枝さんを囲んで、京都駅のお店で打ち上げをした。
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こんにちは。お元気ですか。
イベントのお知らせです。
われわれの友人である笹井宏之さんが第一歌集『ひとさらい』を上梓しました。
つきましては、下記のとおり、笹井さんの歌を語り合う会を開催したいと思います。
笹井さんの地元・九州での会となります。
ゲストに穂村弘さんをお迎えします。
ぜひご参加いただきますようご案内申し上げます。
記
【日時】 5月24日(土曜)14時受付開始
・語る会 14時20分~17時30分
・懇親会 18時~20時
【批評会場】 八重洲博多ビル3F 会議室6
http://www.kyushu-yaesu.co.jp/hall/index.html
最寄り駅 福岡市地下鉄空港線 博多駅 徒歩5 分
福岡県福岡市博多区博多駅東2丁目18-30
TEL:092-472-2889
【懇親会会場】 後日お知らせします。
【語る会内容】 パート1 穂村弘と語る『ひとさらい』 (聞き手 加藤治郎)
パート2 フリートーク
【会費】 批評会1,500円 / 懇親会4,500円
*批評会にはミネラル・ウォーターが付きます(持ち込みは、お持ち込み料発生)
【主催】 グループ彗星
【申込み先メール】 加藤治郎
お手数ですが、件名を「ひとさらい批評会申込み」とし、下記の項目と、A、B、Cのいずれかを明記のうえお申し込み下さい。
・お名前
・ご住所
・所属(結社・同人誌・グループ等)
A、批評会と懇親会に出席
B、批評会のみ出席
C、懇親会のみ出席
勝手ながら、準備のため、出欠のお返事は5月15日までにお願いいたします。
それでは、どうぞよろしくお願いいたします。
☆笹井宏之歌集『ひとさらい』は、こちらでお求めになります。
http://www.bookpark.ne.jp/cm/utnh/select.asp
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このたび、北溟社により「石川啄木賞」が創設されました。
俳句、短歌、詩、それぞれの部門で募集です。
短歌部門では、大塚寅彦さんと加藤治郎が選考委員を務めます。
締切、迫っていますが、皆さんの応募をお待ちしています!
詳しくは、添付のPDFファイルをご覧ください。
応募締切 平成20年4月30日
短歌30首
なお、住所、氏名、電話番号、生年月日、結社名(所属があれば)を別紙に書いて応募ください。
応募は郵送のみの受付になります。
▼募集要項(PDFファイル) お問い合わせは、北溟社にお願いいたします。| 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)
明治書院の『展望現代の詩歌』短歌Ⅰ、同Ⅱ、同Ⅲを入手。
Ⅰは平成19年3月、Ⅱは平成19年6月、Ⅲは平成20年1月刊行である。
『展望現代の詩歌』は、戦後の詩歌を俯瞰するという企画。
短歌篇は3冊。前川佐美雄、坪野哲久から俵万智、辰巳泰子まで、54名の歌人が収録されている。
幸運なことに、私も載せていただいた。有り難いことである。
中丸宣明(なかまるのぶあき)氏の執筆。
16頁という分量は、今までの加藤治郎論で最長のものだと思う。
驚くことに「人と足跡〔歌人以前〕」という項で、3頁に渡って、私の生い立ちが記されている。新聞等に掲載された私のエッセイが元になっているが、断片的な情報から、くっきりと人物像が見えてくる。確かに、歌人となる道筋があったのだ、と思わせる。
今までこういった評伝的アプローチはなかったので、新鮮であった。
これは、他の歌人論もそうである。知らなかったエピソードがふんだんに織り込まれていて、読み応えのあるシリーズとなっている。
短歌Ⅲには、岡井隆、岸上大作、高野公彦、福島泰樹、三枝昂之、河野裕子、永田和宏、小池光、道浦母都子、松平盟子、栗木京子、小島ゆかり、坂井修一、水原紫苑、米川千嘉子、加藤治郎、大辻隆弘、俵万智、辰巳泰子を収録。
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あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。
●
ふらんす堂のページで、元旦から連載が始まりました。
題名は「家族のうた」。
近現代短歌の鑑賞を通じて、家族の諸相を探って行こうと思っています。
http://furansudo.com/index.html
1年366日のロングランです。
感想、コメントなどお寄せいただけるとありがたいです。
よろしくお願いいたします。
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現代短歌朗読集成、今日無事、収録が終わった。
風邪ひかないようにとか、いろいろ気をつかった。アーカイブの性格が濃いからである。
この朗読集成、与謝野晶子の時代から脈々と続いていて、今回が第3版となる。新たに現代の歌人20人が収録という形だ。
第1版はコロムビアからLPレコードで。第2版はカセット。 第2版の葛原妙子、春日井建の朗読は忘れがたい。
今回は、CD(デジタル録音)である。
水原紫苑さんと同じ時間帯にスタジオ入り。水原さん、実にいい朗読であった。ああ、この瞬間に立ち会ったのだという思いである。
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次の5冊を選びました。
・奥田亡羊『亡羊』(短歌研究社)
・米川千嘉子『衝立の絵の乙女』(角川書店)
・岡井隆『家常茶飯』(砂子屋書房)
・高島裕『薄明薄暮集』(ながらみ書房)
・大滝和子『竹とヴィーナス』(砂子屋書房)
宛先も差出人もわからない叫びをひとつ預かっている
奥田亡羊『亡羊』より。痛ましい現代を受けとめる強烈な自我がある。
心の闇、ではなく心は闇である人の世に咲く巨大朝顔
米川千嘉子『衝立の絵の乙女』より。無名の個人の悲哀と闇を歌う。
わが墓はわたつみにこそあるべけれかく信じたるをとこをみなあはれ
岡井隆『家常茶飯』より。岡井は、短期間の書き下ろし歌集、過去の作品と新作を編集した歌集など、歌集の様式そのものを問いかけている。
高島は和歌の部立で意欲的に構成。日本の原像に迫る。
大滝の孤高のポエジーは健在だ。
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12月15日、菱川善夫氏が逝去された。
78歳。胃癌だったと新聞は伝えた。
なんということだ。壮絶な死であった。
前衛短歌は根こそぎ終ったと思った。
今年6月の神變忌シンポジウムでお会いしたのが、私には最後となった。
菱川さんは会場発言として、強い調子で、われわれを叱咤した。
春の夜の夢ばかりなる枕頭にあっあかねさす召集令状 塚本邦雄
この歌はこう読むんだと菱川さんは、微笑んだ。
「あっ! あかねさす召集令状」
この「あっ!」は、絶叫であり、それでいて、現代短歌の未来への希望ともいえる、晴朗な声であった。
はっきり耳に残っている。
現代短歌はすでに前衛短歌をもって終わっているのである。批評家の任務が未来の目を先取して現代を批判するところにあるとはいえ、ともに死するに足る作家と作品を持たぬところに、未来の目の豊かであろうはずもありえまい
菱川善夫「実感的前衛短歌論」
これだけ作家と斬り結んだ批評家は絶後である。
われわれが本当に欲しいのは、解釈や技術批評ではない。
この苦闘続きの現代短歌を先導する勇気が欲しいのである。
激しい否定と断絶を求める精神にしか、現代短歌は成りたたないのである。
菱川善夫「現代短歌と近代短歌」
あなたの言う意味での、現代短歌は、死滅寸前である。
菱川さん!
ご冥福をお祈りいたします。
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「未来」彗星集の柳澤美晴さんが、本年度の歌壇賞(本阿弥書店主催)を受賞することになった。
11月26日の毎日新聞夕刊で、告知された。
受賞作タイトルは「硝子のモビール」である。
柳澤さんとの出会いは、「うたう」(短歌研究社)のコンテストで、作品のやりとりをしたことだった。柳澤さんは21歳だった。
「未来」で彗星集というぼくの選歌欄がスタートするとき、柳澤さんは参加してくれた。
それから一直線だった。紆余曲折はあったに違いないが、未来賞、短歌研究新人賞次席と、真っ直ぐに進んだ。
次席でよいのではないかと思った。短歌研究新人賞次席。経歴に書ける立派なキャリアである。
柳澤さんは、次席をよしとはしなかった。そこが凄いところだった。
柳澤さんの作品には、現代短歌の骨格がある。塚本邦雄からの摂取もある。序詞をはじめ現代短歌の修辞を縦横に操る。
その技巧の冴えをむしろ危ぶんだこともあったが、近作では、自らの生の根拠に遡るモチーフの確かさも見えてきた。
それが今回の受賞に繋がったのだろう。
おめでとう!
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